2017
和菓子村上本店様 店舗装飾
毎田仁嗣作
のれん/ニッチ装飾|2017
リニューアルに伴いカフェスペース「菓ふぇMURAKAMI」を新設された和菓子村上本店様の店舗装飾
(玄関のれん・目隠しのれん・ニッチ装飾)を制作いたしました。
設計・工事の段階からプランニングに参加し、新しい店舗全体の雰囲気と調和するように配慮しながらご提案。
いずれの装飾とも季節毎に5種の柄が入れ替わる(春夏秋冬+新春)というアイディアを採用いただきました。
◇玄関のれん
絵羽模様やぼかし・糸目線など友禅の特徴を活かしながら、季節毎のオリジナルデザインをご提案。
夏用には涼しげな麻生地を使用するなど、各季節ともお店の「顔」としてふさわしくなるように工夫しています。
また制作方法としては耐光性を考慮し、染料と顔料を併用して染色しました。
<新春>
柔らかなピンク色のぼかしと変わり市松柄で、
新年の格調あるおめでたい雰囲気~桜の季節までの春らしさを表現。
寒い時期のお客様を暖かくお迎えします。


<春>
初夏ならではのまばゆい新緑や風光を、ぼかしやジグザグパターンで図案化しました。


<夏>
吹く風に揺らぎ広がるさざ波をモチーフに、夏らしく麻生地を涼やかな水色に染め上げています。

<秋>
色づいた紅葉を思わせる菱形のパターンは、のれんが揺らぐたびに形を変えます。

<冬>
大小の六角形を組み合わせ、寒い冬でも鮮やかに輝く雪の結晶をイメージしました。

◇目隠しのれん
店舗内お手洗い前ののれん。各季節とも玄関のれんと対応した柄で、統一感を演出しています。

◇ニッチ装飾
ショーウィンドウ上壁面のニッチに掛ける装飾です。背面のLED照明により2枚の薄絹が透過して
柄が浮き上がるような効果を取り入れました。梅・柳など季節毎にモチーフやカラーが入れ替わることにより、
いつも新鮮な趣でお客様を迎え入れることができます。
<新春:氷梅>
伝統文様「氷梅」の意匠をベースに、紅白梅の花・枝で春の訪れを表しています。


<春:柳>
春の柔らかな風に吹かれる柳・川のせせらぎ・水面の反射を表現しました。


<夏:波>
明るい水面にたゆたう網状の光と影を文様化し、透明感のあるイメージを構成しました。

<秋:葉>
十字に並んだ菱形やイチョウ型を重ね、色鮮やかな紅葉やチェック模様を思わせる配色としました。

<冬:雪>
フラクタル文様の雪の結晶と雪吊りを組み合わせ、幻想的なトーンで表現しました。
